高血圧とは?
そもそも血圧とは心臓から送り出された血液が動脈の壁を押す力のことです。
血圧は上下2つの値が示されます。上の値は、「収縮期血圧」(最高血圧)と呼び、心臓が収縮して血液を押し出した瞬間に、血管に最も強い圧力がかかる時の値です。
下の値は、「拡張期血圧」(最低血圧)と呼び、心臓が膨張して圧力が最も低下したときの値です。上下の血圧は、どちらが高くても注意が必要です。
高血圧の基準は?
高血圧とは、収縮期140以上、かつ、拡張期90以上を指します。
130を超えたら血圧が高めです。
高血圧とは、収縮期140以上、かつ、拡張期90以上を指します。
130を超えたら血圧が高めです。
※血圧高めとは、正常高値血圧( 収縮性血圧においては130 ~139 mmHg)に該当する方になります。
日本高血圧学会による「高血圧治療ガイドライン2014」では、正常高値血圧(収縮期血圧130mmHg以上140mmHg未満でかつ拡張期血圧90mmHg未満、または収縮期血圧が140mmHg未満でかつ拡張期血圧が85mmHg以上90mmHg未満)に該当する方は、血圧高めと判定しています。
高血圧の原因は?
高血圧の原因は、生活習慣や遺伝など、さまざまな要素が考えられますが、血圧を上げてしまう直接の危険因子としては、喫煙、飲酒、塩分の摂り過ぎ、ストレス、肥満、老化、過労、運動不足などがあります。
高血圧の症状は?
高血圧にはほとんど自覚症状がありません。
知らない間に忍び寄ってきて命を脅かすことから「サイレント キラー」とも呼ばれています。血圧が高い状態が続くと、動脈が刺激されて厚く硬くなる「動脈硬化」が進行します。 動脈硬化が進行すると、心筋梗塞や脳梗塞といった命に関わる病気を引き起こす要因にもなります。
早期発見・早期治療のために定期的に健診を受けることが大切です。
高血圧の危険度セルフチェック
自覚症状のあまりない高血圧をご自身で意識されるきっかけとして、セルフチェックリストをご用意しました。
当てはまる項目の多い方は、一度ご相談ください。当院では血管の状態を検査することができる血管年齢検査を実施しています。
- 濃い味付けの方が好き
- 揚げ物や炒め物などの油っこい食べ物が好き
- 野菜や果物をあまり食べない
- 毎日の飲酒量がビール換算で大瓶2本以上
- 喫煙する
- 1週間に1時間以上の運動を1度もしない
- 1日の睡眠時間が6時間未満
- 仕事でストレスを抱えることが多い
- 親兄弟に高血圧の人がいる。
- 年齢が60歳以上
- BMIが25以上ある
※BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)
高血圧が引き起こす病気の種類
高血圧は、放っておくと動脈硬化が進行して命に関わる合併症を引き起こす危険があります。下記に高血圧の代表的な合併症をご紹介します。
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心臓に関する病気
- ● 心筋梗塞
- ● 狭心症
- ● 心肥大
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脳に関する病気
- ● 脳梗塞
- ● 脳出血・くも膜下出血
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腎臓に関する病気
- ● 腎障害、腎硬化症
高血圧の治療方法
治療には薬物療法と非薬物療法がありますが、生活習慣の改善が重要です。
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薬物療法
生活習慣の改善を行っても血圧が下がらない、あるいは上ってしまう場合には降圧剤を処方します。
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非薬物療法
日常生活の中で血圧を上げる原因となる生活習慣を改める治療法です。
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塩分の摂取制限
塩分をとりすぎると血液中の水分が増加し血圧が上がる原因となります。塩分の摂取量を1日6g以下にします。
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肥満の防止
肥満は血圧を上昇させます。適正体重やBMI=25の値を超えないようにします。
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運動
ウォーキングなど無理のない程度で定期的な運動を行っていくことが大切です。
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禁煙
たばこに含まれるニコチンは血管を収縮させ血液を流れにくくするため、たばこを控えることが大切です。
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飲酒を控える
多量のアルコールは血圧を高くするため、飲酒量を抑える必要があります。
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ストレスを減らす
精神的な緊張は交感神経を刺激して血圧を上げます。気分転換をするなどなるべくストレスを溜めないようにすることが大切です。
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